長崎大学病院 国境を越えた地域医療支援機構

総合診療専門研修プログラム

経験者メッセージ

長崎大学病院「ながさき総合診療専門研修プログラム」 more
平 篤(長崎大学病院)

平 篤 (たいら あつし)
(令和3年10月1日~令和4年3月31日)
 長崎大学病院総合診療科での「ながさき総合診療専門研修プログラム」に所属しております。2021年10月から2022年3月まで平戸市民病院でお世話になりました。
 私は総合診療科に入局してからは大学病院のみで勤務をしており、いわゆる一次から二次の医療機関で勤務することは研修医を除き初めてでした。それまでは研修医期間も含めて常に上級医がおり、自分で考えることはあれど、大まかには上級医の方針をもとに診療を進めることが多くありましたが、平戸市民病院では外来、入院などについて自分が中心になって多くのことを考える必要がありました。自身の責任の下、多くのことを考え決断しないといけない立場となり、一人の医師としての責任感が育まれ、半年間勤務いたしました。ただ、この半年、何もかも自分で抱え込んでやってきたわけではありません。診療をしていく中で行き詰まったこと、患者さんの今後について悩むことは多くありましたが、周りのあらゆるスタッフの方々が私の相談に向き合い、助けていただき、前に進んでいくことができました。平戸市民病院のスタッフの方々はとても話しやすく、また、連携しやすく、様々な問題が解決するたびに自分の能力を伸ばしていくことができたことを強く実感しました。他にはそれまであまりやったことがありませんでしたが興味があった上部消化管内視鏡検査や外科的処置なども希望したらご指導いただき、自分の能力として身に着けていくことができました。
 半年というとても短い間でしたが、一人の医師としての責任が育まれ、また、自分自身の能力を非常に伸ばすことができ、私の今後の医師としての人生にとって大きな意味になるだろうと感じています。
濵田航一郎(長崎大学病院)

濵田 航一郎 (はまだ こういちろう)
(令和2年4月1日~令和2年9月30日)
 「ながさき総合診療専門研修プログラム」(長崎大学病院)に所属しています、濵田航一郎と申します。2020年4月から9月にかけて、平戸市民病院で総合診療Ⅰの研修をさせていただきました。
 平戸市民病院では、外来や入院、在宅、救急診療など、幅広い医療の場面を経験することができました。6か月間という期間ではありましたが、高齢者医療の実践と多職種連携をしながら在宅医療を導入した事例、職場と連携を図りながら自己インスリン療法を導入した事例など、印象に残る症例を数多く経験できました。そのなかで、平戸市民病院で行われている医療は、common diseaseや慢性疾患、高齢者の患者さんを診つつ、患者さんそれぞれの背景に応じて対応しているところ、継続的に関わっているところが特徴と感じました。研修のなかで、ただ内服調整や治療というだけではなく、本人と家族の生物・心理・社会学的な健康問題に向き合いながら、地域の特性を理解しつつ多職種で連携して医療を行う、問題点を解決する、という総合診療の能力を自然と身に付けていくことができました。専門の枠にとらわれない多岐にわたる疾患に対応していく必要があり、さらに総合診療の能力を鍛えられたと感じています。また、外科手術に入り外科的手技を身に付ける、上部消化管内視鏡検査も経験することができました。加えて診療だけではなく、各部門のスタッフと協働して勉強会を開き医療の質改善に取り組んだり、研修医への教育にも関わったりすることもできました。自己解決が困難なこともありましたが、必要なときには周りにいる指導医やスタッフ、他職種にも相談できます。
 平戸島は本土最西端で長崎市、佐世保市からも距離があり、都会よりも便利とはいえない環境ですが、地域の特性を理解する場としてはふさわしい場所です。総合診療を学び実践する場として、平戸市民病院は非常によい環境だと思います。平戸での研修をぜひご検討ください。
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