安井　友紀
	公益財団法人 日本生命済生会 日本生命病院 令和２年7月1日～令和２年7月31日 （平戸市民病院）

　地域医療に関しては、学生時代に2週間ほど石川県の能登地方で地域実習を経験しており、訪問診療や訪問看護を見学する機会がありました。しかし、研修医として地域研修を行うので学生の頃とはまた別の視点から地域医療について学ぶことができ、また普段の病院とは全く別の環境で患者さんと接する機会が得られると思い、平戸での研修をとても心待ちにしていました。
　実際に研修が始まると、普段の病院との違いに驚くことばかりでした。特に、健康診断や訪問診療、そして普段の病院とは全く別の主訴で来院する救急外来は地域研修でしか経験することができなかったと思います。
健康診断では、普段の病院とは違って健常人の方々の問診や診察、腹部エコーを毎日行いました。短い時間で患者さんの所見をとるだけではなく、生活習慣に踏み込んで問診や指導をしていくことはとても難しく感じました。ただ、中桶先生や一緒に研修している同期たちの患者さんとの接し方をみながら日々試行錯誤していけたことはとても有意義でした。
　訪問診療では、実際に患者さんが住んでいる環境をこの目で見ることで、病院で接しているときには気づくことができないことがたくさんありました。特にADLに関しては、病院での状況をそのまま自宅と同じものではないのだということを身をもって知ることができました。
　救急外来では、釣り針が指に刺さって抜けない、マダニに咬まれたなど初めて見る主訴のものばかりでとても緊張感がありましたが、実際に経験することができとても勉強になりました。
　どれも地域医療研修でしか味わうことがないようなことばかりでとても勉強になりました。平戸に来ることができて本当によかったです。
　短い間でしたが、中桶先生をはじめとしてたくさんの先生方や、事務の方々、コメディカルの方々には大変お世話になりました。平戸で得た貴重な経験を糧にしてこれからの医師人生も頑張っていこうと思います。本当にありがとうございました。