土屋 祐子 (長崎大学病院)
土屋 祐子 | |
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長崎大学病院 令和元年7月8日~令和元年8月30日 (平戸市民病院) |
私は、生まれも育ちも長崎なのですが、平戸は生まれてこの方一度も訪れたことがありませんでした。研修前日、長崎市内から平戸大橋を渡り、あともうちょっとと思っていたら、、、そこから病院までの道のりは、運転が苦手だったのも相まって本当にたどり着くのかととても不安になりました。しかし、それも今ではいい思い出です!今ではスイスイっと市街地まで走らせることができるようになりました。
数ある地域医療研修病院の中で私が平戸市民病院を選んだのは、在宅医療や多職種連携などの地域包括ケアを学びたいと思ったからです。平戸市民病院の研修プログラムでは、訪問診療だけでなく、訪問看護、訪問リハ、ケアマネ訪問など多職種の在宅医療に同行します。そこでは多職種の医療・福祉従事者がどういった視点で患者さんを診ているのかを学ぶことができました。末期がん患者さんの在宅医療には携わったことはあったのですが、高齢者や認知症、神経難病の患者さんの在宅医療の現場は今回が初めてでした。患者さんの訴えや思いを汲み取ることができず、もどかしい思いを経験しました。また、高齢者や認知症、神経難病という比較的長期になる在宅医療では、患者さんだけでなく、家族などの介護者のケアも重要であることを学びました。介護者のケアがゆくゆくは患者さんのためになる、患者さんを介護者だけでなく、地域で支えるためにはどうすればよいか考えさせられました。院内の研修では、入院患者さんの退院支援の多職種カンファレンスに参加し、家族の思いや各職種の考えを聴くことで医師としての役割を再認識しました。医学的適応があるかどうかの判断は医師としての責務だと思います。理想の自分と現実の自分とのギャップに苦しんでいますが、日々、学ぶことをあきらめないよう、精進しようと思います。
研修時期が夏ということで、地域の夏祭りに参加させてもらいました。中桶先生の住民の方々との院外での関係を目の当たりし、信頼関係を築き、それを継続されており、地域にかける中桶先生の熱い思いに触れた気がしました。私は、長崎が大好きなので、夢は大きく、長崎に住む人達が長崎に住んでいてよかったと思ってくれるよう、まずは、自分にできることからはじめようと思います。
最後になりますが、ご指導いただいた先生方をはじめ、関わっていただいたスタッフの皆さん、一緒に研修した刺激的な同期、地域の方々、患者さんに深く感謝申し上げます。書いても書いても書き足りないくらいなのですが、、、本当に充実した2か月でした。研修させていただいてありがとうございました。