初期研修医

豊田 新一郎 (公益財団法人 日本生命済生会付属 日生病院)
豊田新一郎 豊田 新一郎
公益財団法人 日本生命済生会付属 日生病院
 平成26年2月17日~平成26年2月28日
 (平戸市民病院)

 地域医療研修として、平戸市民病院での研修を終えることができました。私は長崎に来るのが初めてでしたが、平戸市は美しい景観とのどかな町並みで、とても快適な生活環境でした。この地にあって、平戸市民病院は平戸市中南部の拠点病院として急性期・慢性期問わず幅広い疾患の診療に日々携わり、健診・予防医療にも精力的に取り組んでいました。
 研修プログラムとしてはさまざまな内容を組んでいただき、院内では主に外来・入院診療や検査科実習を体験できました。診療においては医師と患者の距離が近く、まるで家族の様に強固な信頼関係を形成している姿が都会にはなかなかない光景と感じました。
 院外研修では主に訪問診療や訪問看護などの在宅医療を中心に参加しました。交通手段が乏しい僻地において市民は通院に苦労が多く、認知機能・運動機能に問題を抱える高齢者の医療は在宅医療によって支えられている事実を知りました。在宅医療においては医師だけでなく、看護師・介護師・介護支援専門員・理学療法士・薬剤師など多職種間で連携して患者を支えていることが重要であると感じました。
 今回の地域医療研修を通して、僻地・離島の医療はたくさんの人々の努力により支えられていることを知り、大変勉強になりました。また、都市部と異なった僻地・離島独自の形態の医療を知る貴重な経験ができたと考えています。今までいた病院とはがらりとかわった勤務風景で、戸惑うことも多かったですが、とても充実し楽しかったというのが率直な意見です。もちろんその背景に、平戸市民病院のスタッフの皆様、長崎大学病院 へき地病院再生支援・教育機構の皆様、平戸市民の皆様の暖かいサポートがあったおかげであることは言うまでもありません。心より感謝申し上げます。