初期研修医

高根 諒 (地方独立行政法人 神戸市民病院機構 神戸市立西神戸医療センター)
高根 諒 高根 諒
地方独立行政法人 神戸市民病院機構 神戸市立西神戸医療センター
令和元年9月2日~令和元年9月13日
(平戸市民病院)

 私は2週間と短期間ではありましたが、9月上旬に平戸市民病院で研修をさせて頂くことができました。私は以前から地域医療や僻地医療にいつかは携わってみたいと思っていましたが、地域医療に関しては、地域の住民に寄り添った医療、都会の病院と異なり限られた設備の中で医療行為をしなくてはならないといった漠然としたイメージしか持ち合わせておらず、平戸での研修を非常に楽しみにしていました。 
 2週間といった短い研修の期間で普段勤めている病院では経験することのなかった、健診や訪問診療、訪問看護、訪問リハビリテーションなどの地域医療ならではの体験をさせて頂くことが出来ました。また、平戸市民病院での外来は主に外科外来と内科外来の2つに分けられていますが、外科の先生が生活習慣病などの内科疾患を診療していたり、内科の先生が自分の専門分野でない患者さんも診察していたりと、専門に関係なく幅広い分野をカバーしており、地域医療におけるプライマリケアの重要性を再認識することが出来ました。
 今回の研修でとても印象深く感じたことは、平戸の高齢化率は40%近くにもなっており、今後高齢化が進む日本の中ではある意味最も先立った医療を行なっている地域でもあるというお話を聞いたことでした。今後日本のほぼ全ての地域で高齢化の波が襲ってくることは間違いなく、また平戸のように前もってしっかりとした対策を立てていない地域もあるため、今回の実習で経験した様に、患者さんの病気だけでなく、自宅環境やご家族の介護力といった周囲の環境にも気を配るような姿勢が今後大切になってくると実感しました。
 2週間という短い期間でしたが、大変実りあるものでした。貴重な時間を割いて指導をしてくださった先生方、またスタッフの方々にこの場を借りて御礼申し上げます。ありがとうございました。