初期研修医

田川 涼葉 (地方独立行政法人 神戸市民病院機構 神戸市立西神戸医療センター)
田川涼葉 田川 涼葉
地方独立行政法人 神戸市民病院機構 神戸市立西神戸医療センター
平成30年9月3日~平成30年9月14日
(平戸市民病院)

 2018年9月、平戸市民病院で2週間の地域医療研修をさせていただきました。
 長崎空港から佐世保、平戸桟橋、そして平戸市民病院へと、木の生い茂る坂道をバスで向かい、所々で見える大きな海に驚いたことを憶えています。地域の病院はもちろんのこと、研修病院以外の病院に行かせていただくことが初めてで、環境の変化に対して不安な気持ちもありました。実際、夜間の検査が限られていることや入院や退院の基準が異なっていることに難しさと戸惑いがありましたが、上級医の先生が丁寧に指導してくださったため1つ1つ納得しながら診療をすすめていくことができました。
 日々の診療では看護師、放射線技師、検査技師、理学療法士と、コメディカルの方々が、治療を進めていくにあたり必要な情報を過不足なく得るため、臨機応変に迅速に対応してくださったことが大変印象的です。また、各部署の見学をさせていただいたことも初めてで、コメディカルの視点から診療を見つめることができ、貴重な経験となりました。院内の雰囲気も朗らかで、明るく挨拶が交わされており、病院職員の信頼関係を感じることができました。医師として、チーム医療の中でお互いを尊重し協力してより良い医療を提供する姿勢を忘れてはならず、マンパワーが決して十分とは言えない環境では特にこのような関係性が重要だと感じました。
 また、離島研修や訪問診療、訪問リハ、乳児健診などより地域と密着した研修をさせていただいて、実際に患者と向き合う機会が多くありました。何気ない一言や、普段の様子との違いに重要な情報が隠れていることがあり、患者との信頼関係を築くことも不可欠だと改めて認識しました。
 2週間という短い期間でしたが、医師と患者の関係や、医師とコメディカルの関係を改めて見つめ直すことができ実り多き研修となりました。ありがとうございました。