初期研修医

菅原 暢文 (独立行政法人 労働者健康安全機構 横浜労災病院)
菅原暢文 菅原 暢文
独立行政法人 労働者健康安全機構 横浜労災病院
平成29年11月1日~平成29年11月30日
(平戸市民病院)

 平成29年11月の1ヶ月の間、平戸市民病院で地域医療研修をさせていただきました。
平戸地域には院外・院内を問わず超高齢者が占める割合が高いですが、年齢に比し元気な老人が多いというのが第一印象でした。都市部とは違う健康的な生活環境ということもありますが健診などの予防医療や通院できない患者への訪問診療や訪問看護、訪問リハなどの市民病院の元気老人を作ろうという理念の賜物と実感しました。平戸の地域住民は優しく暖かく、初対面の若造に対して気さくに接してくれ、訪問した際にはおもてなしも受け、日々充実した研修を送ることができました。
 しかし想像以上に病棟・外来に患者は多く、スタッフの先生方が日々忙しく、僻地には医師の数が足りていないということを痛感しました。患者背景を考慮し方針をたてなければならない、専門外の分野でも幅広く診療できなければならないなど地域医療ではジェネラルな能力が必要でした。これから数十年先、自分が働く地域も決して別世界ではないと思います。今回の研修で学んだことを今後に活かしていければと考えております。
 平戸でしか経験できないことは医療だけではありません。自然や名産物、料理も心ゆくまで堪能しました。地酒や海・山の幸に舌鼓を打ち、五感全てで平戸を体感していたら完全に魅了され、研修を共にした同期とも意気投合し、毎日が本当に楽しくあっという間のうちに1ヶ月が過ぎ、最終日が近づくほどにまだ帰りたくないという気持ちが強くなりました。何かのきっかけがあればまた平戸の地を訪れたいと思います。1ヶ月間ご指導いただいた先生方、病院関係者の皆様、関わった平戸地域の方々にはこの場を借りて心より感謝の意を表します。