繁田 奈央子 (独立行政法人 労働者健康安全機構 横浜労災病院)
繁田 奈央子 | |
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独立行政法人 労働者健康安全機構 横浜労災病院 令和元年6月3日~令和元年6月28日 (平戸市民病院) |
6月初めには茶色の田んぼが広がっていましたが、日に日に稲が育ち緑に染まっていく様子にわくわくしていました。あっという間に1か月が経ち、もうすぐ研修が終わってしまうことに寂しさを感じています。
初日、外来の待合室がざわざわしていて活気があるように感じました。よく見ると、患者同士で楽しそうに話していたり、医療スタッフと笑顔で話したりしていました。診察室から見ていると、先生の顔を見るなり笑顔になる患者や先生の肩を叩いて笑いながら話す患者も多く、医師患者の良好な関係が伝わってきました。高齢者は根治できる疾患よりも生活習慣病などの付き合っていかなくてはならない疾患を抱えていることが多いです。生活習慣病は症状がないことも多いですが、それでも何年何十年と生活習慣に気を配ったり、内服を続けたりする必要があります。そのためには信頼関係を築き、患者や家族が治療について理解した上で指導を行うことが不可欠です。患者の手を握って傾聴する姿勢や仕事や趣味について話が盛り上がっている様子、患者のライフスタイルに合わせたアドバイスをする様子を見て、この病院の医療スタッフがどのように患者と良好な関係を築いてきたのかが少し見えました。ここで見た、いい意味で患者との距離が近い診療を私も目指していきたいと思いました。
また、在宅医療などの退院後の患者の生活や、それをとりまくコメディカルの仕事を実際に見てとても勉強になりました。退院後の生活を意識し、ゴールを共有しながらの診療を心がけていきたいです。
今回感じたことを胸に、これから一層精進します。研修を支えてくださった全ての方へ深く感謝申し上げます。