柴﨑　智子
	独立行政法人 労働者健康福祉機構 横浜労災病院 平成26年11月4日～平成26年11月28日 （平戸市民病院）

　平戸市民病院で充実した研修をさせていただきました。あっという間に1ヶ月がすぎ季節は冬となりました。
　地域医療についての知識はある程度は持っているつもりでしたし、私 なりに想像して平戸に来ました。
　しかし、想像することと経験することは全く異なりました。
　例えば、予防が大切であることは知っていましたが、具体的にどのように生活指導をして、どのように啓蒙活動をして、それがどれだけ大変であるかを考えたことはありませんでした。
　予防医学のように、結果が出るまでに長い期間がかかることに対して先の見えない努力と多大な労力を継続して行くことは、並大抵のことではないと思います。平戸ではその地道な予防医学の歴史が結果になった過程と、現在も継続されていることを実感しました。健診や出前講座に参加し、自らも参加することを経験できました。
　また、病院外にでて、患者さんの元に足を運ぶ機会がとても多かったです。病院に来られない事情のある患者さんを診療、看護、リハビリ、ケアプランと様々な面からサポートすることによって身体的だけでなく精神的、社会的に支える医療が日常的にありました。
　高齢化問題に先んじて直面し、対応すべく地域医療を構築してきた平戸市の医療を見て、今後の日本に必要となってくるであろう医療を学ぶことができました。
　今後研修医としての2年が修了したらしばらくは地域医療を離れてしまい、専門分野の勉強になるかと思いますが、ここで経験して感じたことは絶対に忘れないと思います。医師としての考え方の幅を広げてくれました。この記憶を大切に歩んでいきます。
　最後に、平戸で出会えた先生方、病院スタッフのみなさん、患者さん、研修医の仲間に心より感謝申し上げます。
　ありがとうございました。