初期研修医

妹尾 杏奈 (独立行政法人 労働者健康安全機構 横浜労災病院)
妹尾杏奈 妹尾 杏奈
独立行政法人 労働者健康安全機構 横浜労災病院
令和元年9月2日~令和元年9月27日
(平戸市民病院)

 9月に平戸市民病院で1か月研修させて頂きました。1か月間このような貴重な機会をくださった関係者の皆様、研修中にサポートしてくださり、温かく見守ってくださった平戸市民病院のスタッフの皆様に心より御礼申し上げます。
 普段研修している病院は専門分野によって診療科が細分化しており、また研修医が携わることの多い外来は急性期疾患をみる救急外来が中心であったため、平戸市民病院での研修は驚くことが多く、とても貴重な経験でした。
 病院での外来では慢性期疾患や予防医学の占める割合が多く、生活習慣病の管理、服薬の管理を行いながらも、新規の症状への診察、検査など幅広く診療しているのも見て、かかりつけ医としての重要性や難しさを感じました。その中で先生方が親身になって話を聞き、時には雑談なども交えながら患者さんとコミュニケーションをとって診察をしている姿に感銘を受けました。診察中の雑談には、患者さんのご家族のことや友人のことなど、疾患以外にも患者さんと多くのことを共有している姿を見て、自分もこのように信頼関係を構築していけるような医師になりたいと思いました。
 平戸市民病院の先生方は自分の専門分野がありながらも他分野の疾患も担当されていることに驚き、総合診療を体感することができました。また訪問診療、訪問看護、訪問リハビリでは患者さんの自宅を訪問し、患者さんの普段生活している環境を見ることができました。患者さんやご家族を交えながらの診察は、診察室で行うものよりリラックスした雰囲気があり、患者さんからたくさんのお話を伺うことができました。患者さんの生活環境を見ることで、より患者さんから求められている医療を行うことが出来るとわかりました。
 「平戸には地域医療の最先端がある」という院長先生の言葉がとても印象的です。今後高齢化がより一層進む日本社会の中で、特に高齢化が進み、それに対して柔軟に対応している平戸での医療は今後ますます日本社会で重要になってくることを実感しました。
 平戸の人の温かさ、優しさに支えられて実りの多い研修を行うことが出来ました。平戸で学んだ多くのことを今後に活かしていきたいと思います。病院スタッフの皆様、患者さんとご家族に深く感謝申し上げます。ありがとうございました。