初期研修医

西野 彰悟 (社会医療法人 神鋼記念会 神鋼記念病院)
西野彰悟 西野 彰悟
社会医療法人 神鋼記念会 神鋼記念病院
平成30年5月7日~平成30年6月1日
(平戸市民病院)

 1ヶ月間、平戸市民病院にて本当にお世話になりました。1年間神戸で研修し、未熟ながらもcommon diseaseを一通り経験してから地域医療研修に来ることができたことはとても勉強になりました。私が教科書や救急、また病棟で教科書を引きながら診療した数々の疾患を、1日に何十人とみる外来の中で、雑談の中で患者様の状態を把握されながら、判断し診断されていく先生方の能力の高さを実感しました。
 また、私の研修病院では300床程度と中規模病院ながら多くの診療科があり細分化されているため、無意識のうちに「ここまでは〜科の範囲」「この疾患は救急では診断・診療しない」などと疾患を区別する癖がついてしまっていることにも気づかされました。整形外科や眼科などのマイナー科へのアクセスが悪いこのような地域ではプライマリケア医として様々な知識を身につけていくことの必要性と困難さ、そして面白さを再確認することができました。さらには外来や健診で超音波検査を積極的にさせていただくことで、技術としてはまだまだですが、躊躇せずにプローべを当てることができるようになりました。以上のことから知らない知識・やったことのない技術を勉強し、少しでも実践できることで、それに対する忌避感を払拭でき、楽しくそしてより良い医療を施せることを実感させていただきました。
 そして、訪問診療・訪問看護・訪問リハビリテーション・乳児健診・離島診療所見学など地域医療ならでは経験を多くさせていただき、普段の元気な高齢者の姿を数多く見ることができ、このような高齢者、院長先生がおっしゃる「元気老人」を作り維持して行くことの大切さとその過程の一端を知ることができました。
 最後に、進路として臨床医になるかどうかはまだわかりませんが、医師として活動して行く中で、この1ヶ月の経験はとても大切なものとなるように感じています。1ヶ月本当にお世話になりました。先生方を始め、コメディカル・スタッフの方々には本当に親切にしていただき充実した研修を行うことができました。1つ下の後輩にも自信を持って勧める事ができる研修となりました。ありがとうございました。