初期研修医

半井 宏侑 (独立行政法人 労働者健康福祉機構 横浜労災病院)
半井宏侑 半井 宏侑
独立行政法人 労働者健康福祉機構 横浜労災病院
 平成25年9月2日~平成25年9月27日
 (平戸市民病院)

 松浦鉄道の終電でひらど田平駅に降り立ったとき、周囲の静けさに驚いたのはまだ序の口で、その後平戸市民病院へ向かう車中ではあまりに何もない山道を行くので、運転手が道を間違えているのでないかと感じた程でした。
 そんな思いをして到着した平戸市民病院での研修は非常に新鮮な体験ばかりでした。特に出前講座では市民が集まりやすいように仕事が終わった後の時間に開催されており、それに応えるようにたくさんの市民の方が参加されていました。市民の方はこちらの拙い寸劇に対しても笑ってくれたり感心してくれたりし、寸劇が終わると真剣な質問をされていました。そんな姿を見て嬉しい思いとともに非常にやりがいを感じることができました。また、訪問診療では医療面だけではなく家族関係や住宅環境、しいては育てている野菜の種類まで聞くことで本当に緻密な医療を行えていると感じました。それと同時に、現在の研修病院でもこのような医師と地域民の関係性を築くことがきちんとできているのかと思い返すと襟を正される思いがしました。
 病院の寮の廊下にいる無数の虫たちにも慣れ、蜘蛛も虫を捕ってくれる非常に有難い存在であるということに気付くほどに平戸に慣れ(てを削除)始めた4週間目にはもう研修も終わってしまいましたが、医師と患者さんはあくまでも人と人であるということに改めて気づくことができて大変貴重な経験をできたと思います。
 お世話になった病院のスタッフの方と、温かく迎えて頂いた市民の皆様に心から御礼を申し上げます。この貴重な経験を忘れず今後も精進していきたいと思います。
本当に有難うございました。