初期研修医

中村 真治 (社会医療法人 神鋼記念会 神鋼記念病院)
中村真治 中村 真治
社会医療法人 神鋼記念会 神鋼記念病院
令和元年7月29日~令和元年8月23日
(平戸市民病院)

 夏に研修させて頂くことになり、大の虫嫌いの私は果たして生き残れるのだろうかという恐怖に慄きながら平戸市民病院を訪れました。宿舎の廊下で待ち受けていたのは夥しい数の多種多様な虫たちでした。お蔭様で少しは強くなれました。有難うございました。
 本題に入りますが、平戸市民病院の研修プログラムは新鮮の一言に尽きました。健診や訪問診療・看護・リハビリは勿論のこと、患者を自分の判断で入院から退院まで主治医として診ることも、入院中の患者が急変して総合病院に医師として一人で搬送することも初めての経験でした。
 様々なことを経験させて頂くうちに、自分が今まで「疾患を見て」いただけで、「患者を診て」いなかったことを痛感致しました。病院から退院した患者はその後どこへ行くのか、施設に入るのか、自宅に帰られたとしてもエアコンはあるのか、食事はどうするのかなど、患者と深く接する度にいくつもの不安が湧いてきて、その不安を少しでも和らげ、患者の生活に寄り添う手段として訪問診療・看護・リハビリが非常に大きな意味を持つということを身に染みて感じました。これからしばらくの間は急性期病院に身を置くことになりますが、患者が退院した後にどんな生活が待っているのかということを忘れることなく、医療を行っていきたいと思いました。
 最後になりますが、研修期間中、先生方を始めとし病院スタッフの方々に大変お世話になりました。同期や後輩にも平戸での研修は非常に有意義だったと胸を張って言いたいと思います。一か月という短い期間でしたが、医師として成長する機会を頂けたこと本当に感謝しております。有難うございました。
追伸:虫は苦手のままでした。