永井　雄高
	医療法人社団協友会 彩の国東大宮メディカルセンター 平成29年7月3日～平成29年7月28日 （平戸市民病院）

　7月の1ヶ月間を平戸市民病院で研修させていただきました。平戸での研修が始まる前は地域医療という言葉は聞いたことはあっても具体的なイメージは全く持っていませんでした。今回、実際に高齢化の進む僻地での医療を経験できたことで自分の視野も広がり有意義な研修ができたと思います。
　平戸市民病院の研修では日常の外来、病棟管理だけでなく訪問診療や訪問看護、リハビリ、住民健診など幅広い業務を経験させていただきました。多職種が連携し、患者さんの生活や地域全体の状況を踏まえて提供していく地域医療の姿を見ることができました。
　特に印象的だったのは、やはり医師と患者の距離が近いことでした。都市部の大病院と比較して設備や人員面では見劣りする環境ですが、患者さんの情報をしっかりと把握し、敷居の低いコミュニケーションをとりながら診療を進める様子を見ていると、むしろ普段の研修病院よりもきめ細かい診療がされているように思えました。また、当地で実践されている総合診療のスタイルは各科の専門医へのコンサルトが簡単にできないことから必然的に求められるだけでなく、患者さんを全人的に見るという観点からも必要なものなのだと感じられました。このような気づきは普段の研修病院にいるだけではなかなか得られない貴重なものでした。
　最後になりましたが1ヶ月間お世話になった平戸市民病院スタッフの皆様、患者さんやご家族の皆さんにこの場を借りてお礼を申し上げます。ありがとうございました。