初期研修医

長原 佳菜 (独立行政法人 国立病院機構 京都医療センター)
長原佳菜 長原 佳菜
独立行政法人 国立病院機構 京都医療センター
平成29年12月4日~平成29年12月28日
(平戸市民病院)

 現職場の京都府から新幹線とバスを乗り継ぎ、やっとの思いで平戸市民病院に到着した時は「なんて遠いところに来たのだろう」というのが正直な感想でした。
 普段の研修病院では患者さんの自宅や交通手段、生活環境を考える機会は少ないですが、今回の地域実習では普段と大きく違い、病院の外来診察での5分、10分だけではなく、患者さんの生活に密着し、寄り添う医療とは何かということを強く考えました。訪問診療や訪問看護、訪問リハビリを通して、患者さんがどのような環境で、どのような生活を目指しているのか、そのために何が必要でどんなことに困っているのか、ということを身を持って学ぶことができ、非常に勉強になりました。
 また、外来診察の5-10分の時間のために患者さんがどんな思いでどれくらい苦労して来院されたのかということも考える機会になりました。
 現在、高齢化社会における日本で、高齢者と向き合う最善の医療を考えることは必須です。都市部の病院と大きく違い、平戸市民病院では高度な医療や完全なキュアを求めるのみではなく、生活環境の改善や維持、キュアではなくケアを考える医療を実践されていると感じました。
 病院職員の方々の良好なコミュニケーションにも感銘を受けました。医師、看護師、放射線技師、薬剤師、PT、OT、地域連携室、など全ての部署で垣根を越えて、お互いを尊重し合い、支え合いの精神をもって仕事をされており、とても素晴らしい病院だと思いました。
 平戸市民病院での1ヶ月の研修を通して学んだこと、感じたことを活かせるように、これから先、医師として自分ができることは何かということを常に考え、社会や地域に貢献できる医師になるべく精進してまいりたいと思います。
 平戸市民病院の職員の皆様と携わって下さった地域の方々すべての方に心から厚く御礼申し上げます。本当に有難うございました。