初期研修医

森下 廉史 (医療法人社団 神鋼会神鋼病院)
森下廉史 森下 廉史
医療法人社団 神鋼会神鋼病院
平成23年4月4日~平成23年4月22日
(平戸市民病院)

 地域医療研修で4月4日から4月22日までの3週間、平戸市民病院で研修させていただきました、神鋼病院初期研修医の森下廉史と申します。
 私は現在、神戸で研修をしていますが、出身は鹿児島県であり、祖父母は福岡県に住んでいるため、幼少期の多くを九州で過ごしました。しかし、長崎県に来るのは今回が初めてで、さらに平戸という地に関しては名前を聞いたことがある程度で、何の知識もないままやってきました。いざ平戸にやってくると、山あり海あり、自然豊かな土地であるとともに、接する人々が皆さん温かくとても親切であったことが印象的でした。
 平戸は高齢化が進んでおり、平戸市民病院を受診する方々の多くが高齢者でした。また、独居であることや高齢者夫婦の家庭であることなどの理由から、なかなか定期的に通院することが難しい方々に対しては、訪問診療、訪問看護、訪問リハビリテーションを行い、地域全体の高齢者の健康管理に努める平戸市民病院スタッフの方々の姿勢がありました。さらに、平戸市民病院は『元気老人の創出』をモットーに、疾患の治療だけでなく予防にも重点をおいており、出前講座や健診の徹底など様々な取り組みを行っていました。私が驚いたのは、そのような地域に根差した取り組みを、20年以上前から継続して行ってきたということ、そして、その成果として実際に要介護者の減少につながっているということです。
 現在の日本は全国的に高齢化が進んでおり、今後もその傾向が続くと考えられています。今回平戸で学ばせていただいた多くの取り組みは、今後の日本に必要なものばかりであると思いました。3週間という短い期間ではありましたが、医師として今後歩んでいく道の幅を大きく広げていただいた大変貴重な研修となりました。
 最後になりましたが、お忙しい中、充実した研修をさせてくださった平戸市民病院の方々に心から感謝しております。本当にありがとうございました。