初期研修医

増田 さら良 (社会医療法人 神鋼記念会 神鋼記念病院)
増田さら良 増田 さら良
社会医療法人 神鋼記念会 神鋼記念病院
平成29年7月31日~平成29年8月25日
(平戸市民病院)

 「平戸はめっちゃ良いところやったで!」先輩方からのその言葉で、こちらでの地域医療研修を心待ちにしていました。また、学生時代には地域医療研究会にも所属しており、研究室も総合診療医学分野に配属されていたため、地域医療には親近感を抱いていました。ところが、医師になってから実際に行う地域医療は学生の立場から見たものと異なっている点もありました。
 学生の頃の地域医療といえば、訪問診療や診療所のイメージが強く、晴れた日の根獅子の浜のような穏やかな時間が流れている印象でした。しかし、平戸市民病院の研修は想像していたよりも忙しく、朝の健診から始まり、外来・救急対応・訪問診療・訪問看護・リハビリなど、健康であることが当然で自身の体調管理にそれほど興味のない方から、緊急性が高く生命の危機に直面している方、長くないかもしれない最期の時間を懸命に生きている方まで様々な人々を診る必要があるのだと知りました。その中で、限られた範囲で最上の医療を行うために自身の知識と経験が大きな力になることを痛感しました。
 逆に、疾患をみるのではなく患者の生活や家族を含めて診療している点は、学生のときのイメージから全く変わっておらず、改めて素敵な医療だと感じました。
 こちらでの生活はどれも自院では研修できないことばかりであり、4週間で出来るようになったことがたくさんありました。平戸市民病院の先生方をはじめ、メディカルスタッフの方々、地域の方々、同期の皆さんには本当にお世話になりました。後輩にも「平戸はめっちゃ良いところやったで!」と伝えるとともに、自身も再度地域医療に携われるよう、今後も研鑽をつんでいきたいと思います。ありがとうございました。