初期研修医

小林 孝輔 (横浜市立市民病院)
小林孝輔 小林 孝輔
横浜市立市民病院
平成28年5月9日~平成28年6月3日
(平戸市民病院)

 5月の連休明けに平戸市民病院での研修が始まりました。生まれた時からずっと横浜に住んでおり、祖父母も横浜にいることから、自分にとって田舎暮らしに対してぼんやりとしたイメージしかありませんでした。平戸という地域は自分が想像していた田舎のイメージ通りで、周囲には田んぼや畑ばかり、周囲にコンビニなども少ない、といった中で研修をしていくことに対して不安を抱きながら研修がスタートしました。
 不安な気持ちを抱きながらの研修スタートでしたが、病院の職員方がとても優しく、すぐに病院に打ち解けることが出来ました。平戸市民病院が地域研修で多くの研修医を受け入れていることから、病院全体として研修をしやすい雰囲気作りがされているんだなと感じ、とても感銘を受けました。
 地域研修では普段あまり経験することのない健診や訪問看護などの研修をさせて頂き、有意義な研修をすることが出来ました。地域研修をしていく中で特に印象的だったのが、訪問診療や健診などで医師が現地へ出向く機会が多い点です。都市部の研修をしていた自分にとっては患者さんが病院へ来て病院で診療をする、といったことが当たり前だと考えていましたが、地域医療の中では訪問診療や訪問看護などの在宅で治療を受けることの大切さを学ぶことが出来ました。患者さん一人ひとりに対してどのような社会背景があり、どのような生活を送っているのかを考え、その人に合った医療を提供することの大切さを実感することが出来ました。
 地域研修全体を通して、“疾患”を診るのではなく、“患者”を診ることの大切さを実感した一か月間でした。今後の診療では平戸市民病院での経験を活かして診療を行っていきたいと思います。
 最後になりましたが、地域医療研修にあたり指導してくださった先生、病院職員の方々、平戸の皆さんに大変お世話になったこと、心から感謝しております。この場を借りて厚く御礼申し上げます。