河村　匡捷
	医療法人社団協友会 彩の国東大宮メディカルセンター 平成30年11月5日～平成30年11月30日 （平戸市民病院）

　11月の4週間を平戸市民病院で研修させていただきました。遠い地での生活、研修に不安はありましたが、非常に有意義な日々を送ることができました。
　平戸市民病院では院外の研修が充実しており、訪問診療や訪問介護などの在宅診療、離島研修、乳児健診など初めて経験することの連続でした。一方で院内では慢性期外来や通常の健康診断などを毎日行い、問診やエコー検査の重要性を再確認できました。
　今回、特に強く考えさせられたこととして、高齢化という問題があります。日本全国の高齢化が進行する中、市民の1/3以上が高齢者である平戸市における医療は、日本の将来の医療の縮図です。平戸市民病院ではスタッフ全体で、いかに高齢の方々が元気でいられるかを常に考えて診療を進めていました。慢性期外来や在宅診療などの場で、疾患以外にも患者さん本人の住居環境、家族環境などの社会的側面も含めて包括的に診療を行い、予防医学へと繋げていました。以前までは曖昧にすましていた領域ですが、様々なアプローチの仕方があり、相応の技術が求められるものであると感じました。
　地域研修を通じて、より総合的な力をつけること。チーム医療を大切にすること、患者さんとしっかりと向き合うこと、これらのことが自分の中で強く意識づけられました。今後はどこで働くことになっても、平戸での地域医療の経験を忘れずに診療に携わっていきたいと思います。
　最後になりましたが、平戸市民病院のスタッフの方々、市民の方々には本当にお世話になりました。また、他の研修医仲間と楽しく、充実した研修生活を送らせていただきました。一か月間本当にありがとうございました。