初期研修医

加藤 諒 (横浜市立市民病院)
加藤 諒 加藤 諒
横浜市立市民病院
令和2年2月3日~令和2年2月28日
(平戸市民病院)

 2020年2月3日〜28日という短いながらも大変貴重な1ヶ月間の研修を過ごしました。研修させて頂くにあたり、現在の病院と比べて、上級医に相談できる機会や検査内容が限られると思い、当初は不安な気持ちでいっぱいでした。しかし、いざ研修を始めるといかにこの1ヶ月間が貴重な時間であるかをすぐに実感することができました。たしかに、自分で判断することは増えます。しかし、自分の頭で考えて、自分の責任で判断するということは、成長という点でこれ以上ない有意義な経験でした。また、上級医の先生も質問すれば、すぐに相談に乗って頂けました。当直帯では、X線とCTは自分で撮像しました。自分で撮像すると普段考えることの少ない、撮像条件などがイメージしやすくなり、今まで見えなかったものも見えるようにもなりました。
 何より驚いたのは、先生方のパワフルな診療です。プライマリケア医として、あらゆる疾患を診ておられました。高血圧や糖尿病はもちろん、脳梗塞治療や内視鏡検査まで。普段、専門科で研修していることが多いため、他科領域の疾患も精査治療するといった光景は新鮮でした。日本人1,000人の医療行動についてのデータがあります。約300人が外来受診、7.2人が入院、0.3人が大学病院などに入院します。外来患者では、0.1%が専門治療を必要とし、残りの99%はcommon diseaseです。プライマリケア医の必要性も痛感しました。
 また、訪問診療、訪問看護、通所リハ、離島研修、健診などにも参加させて頂きました。平戸市民病院は地域包括ケアの中核を担っています。高齢化が進むこの地域で、実生活に寄り添ったサービスを提供する必要があります。疾患のみならず、家族や周囲の環境も考えて医療を実践しないといけないと考えさせられました。
 優しい方ばかりで、本当によくして頂きました。これからもこの経験を生かして頑張っていきたいと思います。ありがとうございました。