石橋　朋幸
	独立行政法人 労働者健康安全機構 大阪労災病院 平成28年5月9日～平成28年5月30日 （平戸市民病院）

　約1か月間、平戸市民病院で地域医療研修をさせて頂きました。
現在は大阪に勤めておりますがもともと鹿児島出身であり、僻地で医療研修ができることに加え久しぶりの九州での生活に胸躍らせておりました。
　平戸での生活を終えてみると、のどかな日本の町並みと時折顔をのぞかせるキリスト教の気配の混在、豊かな自然とそこから得られる海の幸・山の幸、そして平戸の方々の温かい心遣いを数多く感じることができ期待以上の非常に素晴らしい1ヶ月間の生活を送ることができました。
　研修内容は多岐にわたり、外来や当直での救急外来対応はもちろんのこと、職場健診や3歳児健診、度島総合健診といった健診事業や訪問診療・看護・リハといった在宅医療、検査科実習や放射線科実習などこれまでにない経験をさせて頂きました。
　平戸市民病院の諸先生方は、自分の専門分野に固執されず幅広い診療をされていました。そして患者様との親密な関係を築かれ疾患だけでなくその人の生活に寄り添った医療をされているのがとても印象的でした。
　在宅医療や外来での患者様との会話では、当然のことですが患者様の生活の中心は病院ではなく自宅であるということに改めて気づかされました。我々医療従事者は、多職種がしっかりと連携することにより患者様ひとりひとりの人生をサポートしていくという姿勢が重要であるのだと強く感じました。
　また平戸市民病院は予防医療にも大変尽力されていました。医療にすぐさまアクセスできない環境であるからこそ地域住民の健康状態に注意し、問題があるなら早期介入することで結果的に医療費削減にもつながっているのだと思います。
　新しい環境に身を置き、こちらに書ききれない程様々な経験をさせて頂きましたがこれは関係者の方々と平戸市民の皆様のご厚意あってのものだと思っております。この場を借りて厚く御礼申し上げます。