初期研修医

平山 オサマモハメドアリイブラヒム (東京大学医学部附属病院)
平山オサマモハメドアリイブラヒム 平山 オサマモハメドアリイブラヒム
東京大学医学部附属病院
平成29年6月1日~平成29年6月30日
(平戸市民病院)

 この度は平戸市民病院でとても素晴らしい時間を過ごすことができ、懇切丁寧に御指導いただいた先生方及び適切なケアで不慣れな私をサポートしてくださったスタッフの方々に大変感謝申し上げます。
 当初研修が始まる前、外国出身である私には言語の壁があるために、平戸の方々と会話をするのさえままならないのではないかと心配しておりました。しかし患者さんからも温かく迎えていただき私の心配は杞憂であったことにすぐに気づかされました。病院自体もアットホームな雰囲気で迎えられていることにとても安心出来ました。
 平戸では今まで目にすることもなかったかなり幅広い疾患を経験することができ、とても実り多い時間を過ごすことができました。マムシに咬まれるといった、大都会では見かけない珍しい疾患にも遭遇しました。基本的な診察技術を学ぶと共に、また自分でレントゲンやCTを撮影したりするような貴重な経験をすることができました。
 また、度島や大島、平戸諸島といった場所で大人や子どもたちの健康診断に関わることができ予防医学の重要性をひしひしと感じました。
 その他、今回、御高齢の方々とどのようにコミュニケーションをとればいいのかということを学ぶ機会にも恵まれました。高齢者のニーズを知り在宅訪問する機会を得た事で、日本の老老介護の実態を目の当たりにし、人が人を支える街とは何かということを考えさせられました。診断がついても、継続的な治療の為には、患者さん個人の置かれている生活環境を把握することが非常に大事だと感じました。また、それを実践されているためか患者さんと医師の距離が近く信頼関係がきちっと築けていることにも驚きました。患者さんのためにチームで何ができるかとみんなが真剣に考えており、スタッフ間の連携を大切にされていることにも感銘を受けました。
 また、全く知らなかった街である平戸についても詳しくなり、長い歴史を持ち美しい自然と心温かな人々が暮らしていることを知りました。たくさんの友人を作ることができましたので、いつかまた再会する日が来ることを楽しみにしています。
 近い将来私は今回の研修で得た経験を糧に自分自身の診療に生かし、患者さんがどんな状況でも何かしらのアクションを起こすということにベストを尽くしていきたいと思います。
 この度は本当にお世話になりました。皆様のこれからのご発展とご多幸を心よりお祈り申し上げます。ありがとうございました。