初期研修医

肘井 慧子 (社会医療法人 神鋼記念会 神鋼記念病院)
肘井慧子 肘井 慧子
社会医療法人 神鋼記念会 神鋼記念病院
平成28年10月3日~平成28年10月28日
(平戸市民病院)

 10月3日から28日まで、平戸市民病院で地域医療を学ばせて頂きました。高齢者が多い平戸では、「元気な高齢者づくり」に重点を置いており、自分が普段行っている医療との違いを感じました。
 市役所健診では、検査前確率が低い集団から異常を指摘することの難しさを痛感しました。今では異常を治すことが医療だと考えていましたが、予防の重要性、またそのためには低侵襲な検査で診断できる能力を身につけることの必要性を感じました。すぐに検査に頼っていてばかりいたことを反省し、身体診察や超音波検査を学び直そうと思います。
 訪問診療や看護に同行し、高齢者社会を肌で感じました。老老介護のご家庭を訪問しやるせなさを感じました。現状に歯止めをかけることは不可能だと思いますが、高齢者がよりよい環境で生きるために、自分に何が出来るか考えようと思います。
 神戸と比較して、平戸は医師と患者さんとの距離が近く、地域全体が暖かくまとまりのある家族のような環境でした。高齢化社会の現状に目を背けることなく、自分も患者の疾患だけでなく背景も気にとめながら医療に従事してゆこうと思います。