山口　史隆
	独立行政法人 国立病院機構 京都医療センター 平成27年5月7日～平成27年5月29日 （平戸市民病院）

　平戸市民病院で１ヶ月間、地域医療研修でお世話になりました。普段従事する急性期病院とは異なる、地域医療の最前線の病院で大変貴重な経験をさせて頂きましたことを感謝いたします。
平戸市民病院は健診や出前講座による一次予防や訪問診療により、乏しい医療資源で地域住民の健康を守ってきた病院であり、今回その一次予防の取り組みや訪問診療をはじめ、様々な実践をさせて頂きました。
　外来では通院されてくる方が年齢の割にお元気であることに驚き、先生方が幅広い疾患を抱える患者さんを主治医一人で診ておられることに総合医のあり方を垣間見たように感じました。ひとたび病院を出ては患者さんのお宅に出向き、方言の壁を感じながらも、カルテ上で見る病名の割にお元気な様子を目の当たりにし、非常に驚きました。
　普段の研修では急性期を脱したら後方支援病院にお願いするばかりで、国家試験を受験する際に勉強したものの机上の知識と化していた介護保険についても多少は実感を伴うようになったと思います。
過疎地である平戸は全国に先んじて高齢化が進んでいた地域であり、この地で行われていた医療は時代を先取りしていたということができるでしょう。もちろん、産業構造や家族構成などの違いがあり、都市部にすべてをそのまま持ち帰って適応できるとは考えませんが、ヒントとなることは間違いないと思います。
将来直接的に地域医療に関わるかどうかはさておき、今回お世話になった皆様方に対し恩返しができるよう京都に戻っての研修にさらに励みたいと思います。ありがとうございました。