初期研修医

谷口 由里子 (独立行政法人 国立病院機講 京都医療センター)
谷口由里子 谷口 由里子
独立行政法人 国立病院機講 京都医療センター
平成22年8月2日~平成22年8月27日
(平戸市民病院)

 平戸市民病院にて1ヶ月間の貴重な研修の機会を頂き、有難うございました。
 今回の研修中には予防・介護と言った医療以外の側面を沢山見せて頂きました。具体的には、健診・出前講座などを体験しました。院外で住民の方々と触れ合うことで、医療従事者の存在がより身近なものとなっていると感じました。また、直接出向き、わかりやすく出前講座を行うことで、住民の方々の病気に対する関心が高まり、健康意識も高まっているように感じました。
 院長先生から、平戸市においては健診制度が確立する以前から保健活動に重点を置き、「元気老人の創出」を行ってきたというお話をお聞きしました。健診の充実により病気が早期に見つかることで、結果的には、医療費の減少や介護度の軽減につながったと聞き、予防医学の大切さを感じました。
 次に介護に関してですが、訪問診療など在宅医療にも参加しました。実際に家庭を訪問することで、家族に囲まれた患者さんの状況を目で見て具体的に知ることができました。大病院では、つい検査に目がいきがちなので、初めは聴診器だけで何ができるだろうかと不安もありましたが、患者さんの普段の生活状況との違いを聞き、身体診察をすることで、患者さんの異変は把握できるのではないかと感じました。また、在宅医療には、ケアマネージャー、ヘルパー、看護師、理学療法士など様々な職種との連携が必須であり、医師は体調が崩れてしまったときにサポートする脇役にすぎないと強く感じました。
 最後になりましたが、今回の研修でお世話になった皆様方に心から感謝しております。有難うございました。この研修で感じた様々なことしっかり記憶に留め、今後も成長していきたいと思います。