初期研修医

田中 慧樹 (独立行政法人 労働者健康安全機構 横浜労災病院)
田中慧樹 田中 慧樹
独立行政法人 労働者健康安全機構 横浜労災病院
令和2年7月1日~令和2年7月31日
(平戸市民病院)

 2020/7の1ヶ月間平戸市民病院でお世話になりました。
 最初は常夏の平戸を思い描いて参りましたが、あいにくの長雨でなかなか晴れ間は見られなかったのが唯一の心残りです。
 平戸での1ヶ月間で中桶先生はじめ、多くの方が対ご指導いただき、研修を行っている病院ではなかなか体験できないことも多く経験させていただきました。
 中でも一番印象に残っているのは訪問診療や、訪問リハビリテーション等の在宅医療でした。最初に訪れたご家庭ではALSの患者さんが自宅で長期間大きな問題もなく生活されていることに大変感動致しました。それも普段の外来診療や通所リハビリテーションなどで築かれた医療者、介護、家族間での密なコミュニケーションや信頼関係があってこそ成り立っているのだと実感いたしました。
 外来の風景も今までの研修生活で見てきたものとはかなり雰囲気が異なり、皆さん和気藹々と近況や世間話等を楽しんでいました。実際に自分が行ってみると、初対面の方と医療面の質問も交えながらお話するのには意外に難しく悩むことも多かったですが、どの先生方・看護師の方々も何気ない会話から情報を汲み取り診療に生かしてらっしゃる姿には多くを学ばせていただきました。
 さて、平戸は日本の平均と比べても高齢化率が著しく、核家族化・高齢者の単独世帯も多い地域です。これから更に高齢化が進んで行くであろう日本の縮図とも言われ、今後都市部の医療においてもここ平戸で行われているような地域連携や患者・家族との協力関係の構築が求められていくことと思います。今後どこで勤務することになるかは定かではありませんが、ここ平戸で勉強させていただいたことを忘れず日々の診療に行かせていきたいと考えております。
 最後になりましたが、1ヶ月間優しくご指導いただきました上級医の先生方はじめ、病院のスタッフの皆様、同期の二人に改めて感謝申し上げます。