初期研修医

田中 智 (公益財団法人 日本生命済生会付属 日生病院)
田中智 田中 智
公益財団法人 日本生命済生会付属 日生病院
平成25年7月1日~平成25年7月26日
(平戸市民病院)

 1ヵ月という短い期間でしたが平戸市民病院で研修させていただき深く印象に残った点が2点あります。
 1点目は一次予防の大切さです。一次予防とは“疾病の発生を未然に防ぐ”という考え方です。一度疾病にかかると完治することは困難であり病気と“うまく付き合っていく”ことが必要です。そうならないようにするためにも疾病の発生を未然に防ぐ一次予防は重要であり、これから高齢化社会がますます進行する日本ではより重要視される傾向にあります。平戸市民病院では医学的知識の普及・病院受診のきっかけ作りとなる出前講座を積極的に行っており、これは一次予防の観点から素晴らしい取り組みであると感じました。
 また、その努力の成果が少しずつ現れてきているのを目にすることができ大変うれしく思いました。
2点目は“訪問診療・看護”の必要性です。病院に来院することのできない患者さんのところに自ら赴き医療・看護を行う“訪問診療・看護”は普段の研修で経験したことがなく非常に新鮮でした。「患者さんだけではなく介護する家族に対しても耳を傾けることが必要だ」といことは今までの自分がおろそかにしていた部分であったので深く心に留まりました。
 学生時分も和歌山県立医科大学の地域医療実習を経験したのですがそのとき感じた「地域医療は温かい」ということを再実感することができた1ヵ月であり非常に有意義な時間を過ごすことが出来ました。「海あり・山あり」の風光明媚な平戸で地域医療研修を送れたことをとてもうれしく思います。温かく迎えてくださった平戸市民病院スタッフの皆様・平戸市民の皆様本当にありがとうございました。