初期研修医

髙谷 亜由子 (長崎大学病院)
髙谷亜由子 髙谷 亜由子
長崎大学病院
平成24年8月6日~平成24年8月31日
(平戸市民病院)

 平成24年8月、平戸の海は青く澄み、田畑の緑や山の木々が風になびく、とても景色の良い季節でした。そのような中で、温かい人柄に触れながら研修できたことを嬉しく思います。
 まず、研修を始めて感じたのは高齢患者の多さです。平戸市民病院では「元気老人の創出」をスローガンに予防や介護・福祉との連携に力を入れており、実際に元気な高齢者の方が多く見られました。診療を行うなかで、高齢者は様々な合併症・既往症に加齢性変化が加わった上に、症状がはっきりせず典型的でないなど、診療を行う難しさを感じました。総合力が試されるものだと思います。高齢者医療は今後の高齢化社会においては不可欠であり、高齢者を診る医師の技量も必要と感じました。そして、高齢者の生活は介護状況などの環境も大きく関わっており、その背景を考慮するのも医師の力のひとつだと感じました。
 また、恒例の地域医療を考える夏合宿に参加し、全国各地の医師・医学生、スタッフや地域の方々と話をする貴重な機会を得ることが出来ました。長崎県内で育ち、長崎大学で学び、長崎で研修するといった、良くも悪くも落ち着いた環境の中で日々を送る私にとってはとても良い刺激となりました。
 1ヶ月の短い研修期間でしたが、今回の研修では外来や訪問診療から、健診・出前講座などの予防事業、他職種との関わりでは胸部単純写真の撮り方まで、様々なことを通じて医療人としてまた少し視野を広げることができたように思います。この研修に携わった多くの方々に感謝申し上げます。