初期研修医

諏訪 達也 (独立行政法人国立病院機構 京都医療センター)
諏訪達也 諏訪 達也
独立行政法人国立病院機構 京都医療センター
平成25年1月7日~平成25年2月1日
(平戸市民病院)

 平戸市民病院で一か月間、研修をさせて頂きました。地元は奈良ですが、学生時代から京都で過ごしているので、周囲の自然や人々、すべてが新鮮で、大変密度の濃い研修で、多くの経験をさせて頂き心より感謝しております。
 近年地域の医師不足は顕著になり、地域の医師確保に加えて、中核病院と周辺の診療所等の適切な役割分担が必要と言われています。平戸市では医療、保健、福祉、介護が一体化した医療が行われており、これぞ総合医という経験豊富な先生方と温かいコメディカルの方による地域に根付いたチーム医療を実際にその一員となって経験することができました。出前講座など、町長・区長とも協力しながら行う予防医学に対する真剣な取り組みは、今後日本全国でさらに推進させていくべきであり大変勉強になりました。
 実際に研修してみて地域医療を今後推進させるために自分なりに感じたことがあります。医療の専門分化が進む時代ですが、その中でも一定の割合で家庭医療医を目指す医師はたくさんいます。一方で平戸市民病院のようにへき地の病院にはcommon diseaseが豊富に集まっており、経験豊富なスタッフも多く、環境は十分です。そこでアメリカのように初期研修から家庭医育成を目指すプログラムを作るとよいのではないかと思いました。「人は、行ったことのない都会にはいくが、いったことのない田舎にはいかない。」という言葉を聞いたことがありますが、大学生のうちから地域に行く実習を作り、魅力を知れば必ず変わる、と感じました。実際に平戸市は魅力でいっぱいでした。
 最後になりましたが、こんな自分を暖かく迎え入れてくださったスタッフの方全員に厚くお礼を申し上げます。ありがとうございました。