春原　大輔
	社会医療法人 神鋼記念会 神鋼記念病院 平成28年7月4日～平成28年7月29日 （平戸市民病院）

　短い期間ではありましたが、平戸で研修させていただいた1ヶ月間で多くのことを学ばせていただきました。研修がはじまるまでは、訪れたことのない土地で誰も知り合いのいない環境で働くことへの不安でいっぱいでした。しかし、まったく違う地域からきた研修医をあたたかく受け入れてくださった平戸の皆様のおかげでそんな不安はすぐになくなりました。
　平戸市民病院での研修を通して一番感じたのは、自分が病院という狭い世界のことしか知らず、まさに「井の中の蛙」状態であったということです。今までは入院してきた患者さんに対して、退院を目標として治療をすすめていくことが中心でした。しかし、平戸市民病院の研修では、訪問診療で病院の外へ行く機会を多く与えていただきました。病院で患者さんのご自宅の様子や家庭環境をどれだけ詳細に聴取したとしても、実際に訪問してみると話をお聞きするだけでは知りえないことを知ることができました。そこで、はじめて患者さんが本当に必要としていることが理解できました。退院した後の生活をどうするのかということに明確な答えはなく、個々人に合わせた目標を考えていく必要があると感じました。
　同時期に一緒に研修した研修医が4人であったこともあり、とても有意義な研修をおくることができました。また、休日には平戸の他の病院で研修している研修医とも交流を深めることができました。他病院の研修医と一緒に研修することで、多くの刺激をうけ、気づかされることも多くありました。4人で研修できたことは、平戸で得ることのできたかけがえのない経験となりました。
　普段の診療では経験できないことを多く経験させていただき、この1ヶ月はとても実りあるものになりました。この経験を忘れず、今後の糧にしていきたいと思います。長崎大学へき地医療病院再生支援・教育機構の皆様、平戸市民病院職員の皆様をはじめ、この1ヶ月間の研修でお世話になった方々に心より感謝申し上げます。ありがとうございました。
今後も神鋼記念病院研修医がお世話になるかとは思いますが、このすばらしい環境での研修を後輩達にも是非経験して欲しいと思います。今後とも神鋼記念病院研修医をよろしくお願い致します。