初期研修医

佐藤 宏紀 (一般財団法人 神戸市地域医療振興財団 西神戸医療センター)
佐藤宏紀 佐藤 宏紀
一般財団法人 神戸市地域医療振興財団 西神戸医療センター
平成27年7月21日~平成27年7月31日
(平戸市民病院)

 私は2週間、平戸市民病院で地域医療の実習をさせていただきました。
 実習を始める前は、地域医療について知識がなく、患者が高齢化していることや医師が不足しているのではないかといった漠然としたイメージがあるだけでした。
 実際に平戸市民病院では、高齢化、医師不足に対して、多職種間の連携や地域の患者の必要にあった医療を提供することによって医療の効率化、適正化を行っており、看護師、ケアマネージャー、作業療法士、理学療法士、介護士などが連携し互いに情報伝達をしつつ、それぞれの役割を果たし、協力することで地域の住民の健康の保持に貢献していました。
 医療へのアクセスが悪い平戸では、医療従事者が出張し健康診断を行ったり、住民に講義をしに行ったりとこちらから出向いていき、病気になるのを未然に防ぐシステムができていました。また、地域の住民の名前や家族構成など周辺の背景を皆が共有しており、患者に適切な介入を行うための重要な利点となっていると感じました。
 限られた資源の中で、いかに成果を上げるか、地域住民の健康を維持するのかと考えられた、鋭い工夫が様々な形で施されており、その他の地域だけでなく、今後高齢化の進む都市部においても平戸市民病院の取り組みは示唆するところが多いと思います。
 2週間という短い期間でしたが、平戸のみなさんありがとうございました。