初期研修医

西森 誠 (医療法人社団 神鋼会 神鋼病院)
西森誠 西森 誠
医療法人社団 神鋼会 神鋼病院
平成26年1月6日~平成26年1月31日
(平戸市民病院)

 4週間もの間、平戸市民病院の先生方、そしてスタッフの方々には大変お世話になりました。地域医療とはと聞かれると今まではぼんやりとしたイメージしか答えられませんでしたが、この4週間で現場を通じて地域医療についての理解が深まったと感じております。
 平戸市は長崎県の離島を除くと最北最西にあり、人口10万人に対して医師数は全国平均よりも少なく医療過疎が問題となっておりました。また、高齢化率も日本の平均年齢予測の10年後を反映しているといわれており、超高齢化社会のモデルとしても重要な地域です。こうした地域のなかで重要なのは予防医学、総合診療能力および福祉連携であり、それぞれの取り組みなどを現場で学びました。特に救急医療をすぐに受けられない地域・離島の住民は疾病にかかってからでは対応が遅く、患者教育などを通じて一次予防を行い、健診事業を推進することにより二次予防を行うことが重要です。この4週間の中では中桶先生を筆頭に近隣住民に対する医療講座を開催し、研修医一同もクイズ形式のプレゼンや劇などを通じて教育に携わりました。また、離島研修は平戸市街地から船で50分ほど離れた大島に行き、唯一の診療所院長である関野先生に離島診療について教わりました。人口1200足らずの島であり、すべての島民の健康を管理する上で大変なことも多いが、住民との距離が近く、患者の職業および家族構成まで熟知しているので包括的な診療ができることが利点であると教えていただきました。
 最後になりましたが、4週間もの間私たち研修医を熱心にご指導してくださいました先生方、研修医のために細かいご配慮やお世話をしてくださった度島さんをはじめスタッフの方々、僕が足を運ぶたびに顕微鏡を使っていろいろと教えてくださった検体検査室の皆様、その他感謝してもしきれないほどの多くの人にお世話になりました。本当にありがとうございました。