初期研修医

村井 駿 (医療法人社団協友会 彩の国東大宮メディカルセンター)
村井 駿 村井 駿
医療法人社団協友会 彩の国東大宮メディカルセンター
平成28年9月5日~平成28年9月30日
(平戸市民病院)

 まず始めに、一カ月間研修を受け入れてくださった病院の先生方、コメディカルのみなさん、地域医療関係のスタッフの方々、本当にどうもありがとうございました。とても楽しく充実した研修生活を送ることができました。
 さて、私が平戸市民病院で研修することが決まり、google mapで場所を調べてみて抱いた印象は、「おっ、なんだ。本島と橋で繋がってるじゃん。島じゃないんだ。地域医療って言ってもこれなら大丈夫だな。」なんて甘い幻想を抱いていました。また自分自身が山梨大学という田舎出身であることもあり、もう田舎ライフを満喫するつもりでいました。
 しかし、そんな幻想は病院に向かう途中で打ち砕かれました。まず、羽田空港から長崎空港までの時間が2時間弱にも関わらず、長崎空港から病院までは乗り継ぎ合わせて、4-5時間程度かかり、心身ともに疲れ果て、しかも病院の周りには何もないのに驚きを隠せずにはいられませんでした。正直、一カ月間大丈夫かな...と考えながら初日を過ごしたのを覚えています。
 しかし、いざ研修が始まってみると、普段の研修病院では経験することができないような訪問診療、健診、放射線科実習など日々学ぶことが多く、とても充実した研修を送ることができました。また、何より私たちの研修を支えてくださる先生方やスタッフの方々がとても親切で優しく、何も苦労することなく生活も送ることができました。
 地域での僻地医療というものは、私が普段研修している、都心部での求められている医療とは異なり、僻地ならではの考え方や医療スタイルがあるのだなと感じ、医療の本質というものを自分の中で改めて考えることのできる良い機会でした。
 今後の医者人生において、今回のような僻地医療を経験することは、考え方の幅が広がりますし、様々な患者層やニーズを知ることができ、とても勉強になりました。
 余談になりますが、平戸の魚はとにかく美味しいです!埼玉県出身の山梨大学出身ということもあり、海無し県で育ってきたということを差し引いても美味しいです。ぜひ、平戸に来た際は心行くまで魚を堪能していただきたいです。
 一カ月間同期のみんなも含め、先生方やスタッフの方々には感謝しきれません。どうもありがとうございました。もし、地域医療で外病院に出るのを迷っている研修医の方々には、ぜひ一歩踏み出して、平戸市民病院での研修をお勧めします。