初期研修医

本川 未都里 (社会福祉法人 恩賜財団 済生会支部 済生会長崎病院)
本川未都里 本川 未都里
社会福祉法人 恩賜財団 済生会支部 済生会長崎病院
平成27年4月2日~平成27年4月30日
(平戸市民病院)

 自分の研修病院以外で働かせていただくという経験がなかったので、最初はとても不安と緊張でいっぱいでした。しかしそんな私を、先生方をはじめとしたスタッフの皆様が温かく迎えてくださり、また患者さんの優しさや地域の方の心遣いにふれ、嬉しく感じたのを覚えています。
 市民病院での研修では、入院患者さんの受け持ちや外来や当直、訪問診療・訪問看護、健診などを行いました。また市民病院以外では押渕医院や度島診療所でも研修させていただき、各地域での医療の在り方や病院以外での施設の役割などを学びました。
 地域に根差した医療を実際に研修し、わたしが一番重要だと感じたことは、病気ではなく私たちが見させていただいているのは人であるということです。1つの疾患があれば全身の状態だけでなく、その人を取り巻く環境、性格、希望、家族の考えなどを知り、どうしたらこれから患者さんが元気で暮らしていけるのかを検討し、医療者いう立場からできる限りサポートしていく、これが診療するということだと思います。これは地域医療だけでなく、医療全体に言えることで、当たり前のことかもしれません。しかし、より患者さんとの距離が近い平戸での研修だからこそ実感し、その大切さに気付けたような気がします。
 今回の研修では初めての経験も多く、とても勉強となったと同時に課題もたくさん見つかりました。1か月間の研修を通して学んだことを生かし、また課題に向けてこれからの研修も頑張りたいと思います。最後に1か月間支えてくださった平戸の皆さんに心より御礼申し上げます。