初期研修医

宮田 智弘 (一般財団法人 神戸市地域医療振興財団 西神戸医療センター)
宮田智弘 宮田 智弘
一般財団法人 神戸市地域医療振興財団 西神戸医療センター
平成28年9月20日~平成28年9月30日
(平戸市民病院)

 長崎に台風が上陸中の実習前夜、僕は神戸から平戸へ向かって、約700kmの 道のりを自家用車で向かっていました。出発が遅れ、ナビが示す到着予定時刻は実習当日のAM5時。視界が悪く、道には木の枝や葉っぱが散らばっている未知の道。恐怖(遅刻の恐怖も、、、笑)に怯えながら運転していた事を鮮明に覚えています。
 無事遅刻せずに到着し、実習が始まりました。優しい指導医の先生方と、スタッフのみなさんのおかげで、神戸では体験することの出来ないたくさんの貴重な体験をさせていただきました。牛を飼っていらっしゃる方の家に訪問診療に行かせていただいたり、這って移動してでも自分の事は全て自立してされているおばあさんがいたりと、僕にとっては衝撃の連続でした。そんな衝撃の連続の中で一番印象に残ったことは、医師と患者さんの信頼関係の強さでした。お互いが知り合い同士の状態での医師と患者さんとの関係というものは、地域医療特有の関係性であると思います。ひょっとしたら都会においても、診療所での患者さんとの関係はこのような関係性かもしれません。ただ、このような医師と患者さんを超えた、人対人の信頼関係を僕は初めて見ました。医師としてのスキルに加えて、優れた人格が要求されると感じました。より一層の精進が必要だと気づかせていただきました。
 2週間という短い期間でしたが、本当に素晴らしい経験をさせていただきました。この経験を活かして、より良い医師になれるように頑張ります。お世話になりました、本当にありがとうございました。