初期研修医

井上 道雄 (医療法人社団 神鋼会神鋼病院)
井上道雄 井上 道雄
医療法人社団 神鋼会神鋼病院
平成22年7月5日~平成22年7月23日
(平戸市民病院)

 3週間という短い期間ではありましたが、平戸市民病院で非常に貴重な体験を数多くさせていただきました。
 
 平戸市民病院では総合医の育成に力を入れています。近年、医学は専門性が高度になっていますが、へき地の医療では必ずしも専門の医師が全て揃っているわけではなく、地域にとっては何でも診ることができる総合医が求められています。医師にとっても、へき地でこそ総合医のトレーニングが積める、初期研修がスーパーローテート方式になっているという点から総合医への注目が高まっています。
 実際に研修において、訪問診療や健診、出前講座を通して、予防から行う医療、介護や生活様式まで含めた人間全体を診る医療ということを経験できました。また、少ない医師、スタッフで協力してやっていくためのチーム医療が学べるという点、スタッフが多い病院よりも手技を経験する機会に恵まれているという点もへき地での研修の利点だと思います。そうして若手医師がへき地にくることでまた地域の医療も活性化されるという良いサイクルにもつながります。
 他にも病院・保健センターで行っている活動はたくさんありますが、何よりそれらを根気強く続けておられる先生方の地域医療への熱意を感じ、今回の研修でへき地医療への考え方が変わりました。

 最後になりましたが、今回の研修では病院のスタッフの方々、住民の皆さんに大変親切に接していただきました。本当にありがとうございました。