初期研修医

枝廣 龍哉 (公益財団法人 日本生命済生会付属 日生病院)
枝廣龍哉 枝廣 龍哉
公益財団法人 日本生命済生会付属 日生病院
平成28年2月1日~平成28年2月26日
(平戸市民病院)

 山口県出身なので田舎に対する適応力には自信があったのですが、平戸大橋から平戸市民病院までの約20kmの道中に信号機がほとんどないことに、自分の知っている田舎ではないぞ!!、と身構えたところから平戸市民病院での4週間の研修がスタートしました。
 研修内容は主に訪問診療・訪問看護、外来見学、健康診断でした。それぞれを研修して、当たり前のことではありますが地域医療においてはgeneralistとして幅広い分野の診療が出来る必要があるということを痛感しました。内科外来においても内科以外の疾患もある程度は対応できないといけませんでしたし、爪切りのための定期外来受診や外来での耳掃除は最も印象に残っていることの一つです。また当直では、診察とCBCと自分で撮影したレントゲンの結果のみで、CTや他の採血も追加するかを判断しなければならなかったことも貴重な経験でした。
 今回の研修開始直後に某有名プロ野球選手が覚醒剤所持で逮捕されるというショッキングなニュースがワイドショーを賑わせました。「心・技・体」は主にスポーツにおいてよく用いられますが、医療においても「心・技・体」全てが必要であります。今回の研修においてはある程度時間的な余裕もあったので、技(知識・手技)だけでなく極寒の中でのランニングにより体力・精神の底上げも行えました。また綺麗な星空や海、日の出、夕日を見ながら大阪での都会生活で汚れていた心の洗濯も出来ました。
 4週間という短い期間での研修ではありましたが、大阪の病院では体験できない事を色々と経験出来て非常に充実した日々を送ることができました。最後になりましたが、今回の研修でお世話になった平戸市民病院のスタッフの皆様、平戸の住民の皆様に心から感謝を申し上げます。本当にありがとうございました。